不安神経症

不安神経症の症状は

不安神経症ってどんな状態?

特に理由がないのに、いつも「なんだか不安」「心配で落ち着かない」と感じる心の病気です。心だけでなく、体にもいろいろな変化があらわれることがあります。


心にあらわれる症状

  • なんとなくいつも不安な気持ちになる

  • 小さなことが気になって、心配が止まらない

  • イライラしやすい

  • 集中できない、考えがまとまらない

  • びっくりしやすくなる


体にあらわれる症状

  • 胸がドキドキする(動悸)

  • 息がしづらい、息苦しい感じがする

  • 胃がムカムカしたり、お腹の調子が悪くなる

  • 手足がふるえたり、汗がたくさん出る

  • 体がだるい、眠れない


こんなふうに感じたら…

「気のせいかな」「自分が弱いだけ」と思わず、心と体が出しているサインかもしれません。無理せず、早めに医師や薬剤師、信頼できる人に相談してみましょう。

不安神経症の主な原因は

不安神経症の主な原因

① 心のストレス

仕事や学校、人間関係、家族のことなどでストレスがたまると、心が疲れてしまいます。その結果、不安な気持ちが強くなってしまうことがあります。

② 性格の傾向

もともと「まじめでがんばり屋さん」「心配性」「人に気をつかいやすい」といった性格の人は、不安を感じやすい傾向があります。悪いことではありませんが、心が疲れやすくなることも。

③ 脳の働きの変化

不安や緊張に関わる脳内の「神経伝達物質(しんけいでんたつぶっしつ)」のバランスがくずれると、不安が強くなりやすくなることがあります。これは体質的なものや、生活習慣の影響も関係します。

④ 生活の乱れ

睡眠不足、疲れのたまりすぎ、食事のバランスが悪い、運動不足など、生活のリズムがくずれると、心と体の調子もくずれやすくなります。

⑤ 過去の経験

事故やけんか、いじめ、失敗など、つらい体験をきっかけに、不安を感じやすくなる人もいます。


どんな人でもなる可能性があります

不安神経症は、誰にでも起こりうる「心の風邪」のようなものです。原因は人それぞれですが、無理をせず、自分のペースで向き合っていくことが大切です。

漢方的視点から見た不安神経症対策

不安神経症を漢方の視点から見ると、心と体のバランスの乱れが原因とされます。西洋医学とは違って、「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」や、五臓(ごぞう)と呼ばれる内臓の働きが深く関係していると考えます。


🌿 漢方的にみた原因とは?

①「心(しん)」の弱り

漢方では「心」は単にハートのことではなく、精神活動の中心です。心が弱ると、眠れない・不安になる・落ち着かないといった症状が出やすくなります。

👉 よく見られる症状:

  • どうき(胸がドキドキ)

  • 不眠、夢をよく見る

  • 焦りやすい、不安定な気分


②「肝(かん)」のバランスの乱れ

「肝」はストレスと深く関係しています。怒りやイライラ、不安などの感情は、肝の働きが乱れているサインです。気のめぐりが悪くなり、気分が落ち込みやすくなります。

👉 よく見られる症状:

  • イライラしやすい

  • 緊張でお腹が痛くなる

  • ため息が多い


③「脾(ひ)」と「気」の不足

「脾」は消化吸収の力をつかさどります。ストレスや疲れすぎで脾の働きが落ちると、「気(エネルギー)」が足りなくなって、不安感や無気力感が強くなります。

👉 よく見られる症状:

  • 食欲がわかない

  • だるい、疲れやすい

  • 考えすぎて眠れない


🌱 改善のヒント(漢方的アプローチ)

🌼 1. 「気」を補って、心を安定させる

漢方薬の例:帰脾湯(きひとう)、**加味帰脾湯(かみきひとう)**など
→ 不安感・不眠・疲れやすさがある方におすすめ。

🌼 2. 「肝」の気を整えてストレスを流す

漢方薬の例:抑肝散(よくかんさん)、**加味逍遥散(かみしょうようさん)**など
→ イライラ・緊張しやすい・気分の浮き沈みがある方に。

🌼 3. 生活習慣の見直しも大切

  • 規則正しい生活(睡眠・食事・運動)を心がける

  • 頑張りすぎない、ひとりで抱え込まない

  • 深呼吸やゆっくりしたお風呂など、リラックスの時間をつくる


気になる症状や体質に合わせて、ぴったりの漢方薬を選ぶことがとても大切です。
「これって自分に合ってる?」と迷ったときは、気軽にご相談くださいね。

血流障害と不安神経症の関係

「血流障害」と「不安神経症」は一見まったく別の問題のように思えますが、実は深く関係していることがあります。以下に、そのつながりをわかりやすく解説します。


■ 血流障害と不安神経症の関係

自律神経の乱れが共通の原因に

  • 血流をコントロールしているのは「自律神経」です。

  • 不安神経症では、自律神経が常に興奮(交感神経優位)状態になりやすく、これが血管を収縮させて血流が悪くなります。

  • 血流が悪いと、脳や内臓、手足などに十分な酸素と栄養が届かず、身体がだるくなったり、めまい・冷え・動悸などを引き起こします。

脳の血流低下が不安感を強めることも

  • 不安を感じやすい人では、脳内(特に前頭葉や扁桃体など)の血流が低下しているという研究結果もあります。

  • 脳の血流が落ちると、思考力・判断力が低下し、不安やイライラ、恐怖感が増しやすくなるという悪循環に陥ります。

末梢血流の悪化による体の不調が不安を助長

  • 手足の冷え、しびれ、動悸、息苦しさといった血行不良の症状があると、「病気かも…」と不安になりやすくなります。

  • 不安が高まるとさらに自律神経が乱れ、血流が悪化する…という負のループに。


■ 血流を良くすることで不安が改善することも

◯ 生活面でできること

  • 深呼吸、腹式呼吸、瞑想

  • 軽い有酸素運動(ウォーキングなど)

  • 温かい飲み物、入浴で体を温める

  • 首や肩を冷やさない

  • 質のよい睡眠をとる

◯ 漢方や自然療法

  • 血流を改善しつつ、精神的な不安も整える漢方薬の使用
     例:加味逍遥散桂枝加竜骨牡蛎湯半夏厚朴湯当帰芍薬散など

  • 三七人参(田七人参)などの血流改善素材も、気虚や瘀血の改善に役立ちます

■ まとめ

血流障害があると… 不安神経症があると…
・脳や内臓に酸素が届きにくくなる   ・自律神経が乱れて血流が悪くなる
・身体の不調が不安を招く    ・不安や緊張で血管が収縮する
→ 心と体、両方に影響を及ぼす   → 体の血流を整えることが改善につながる

漢方のセノオ薬品

岡山県倉敷市西富井1074-22
☎086-426-0604
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