「心の病」とは、心や感情、思考、行動に影響を及ぼす精神的な不調や疾患の総称です。医学的には「精神疾患」「メンタルヘルス障害」などとも呼ばれます。以下のような状態や病気が「心の病」に含まれます。
■ 心の病の主な例
種類 | 特徴や症状の一例 |
---|---|
うつ病 | 気分の落ち込み、意欲の低下、不眠、食欲の変化、死にたい気持ちなど。 |
不安障害 | 不安神経症、パニック障害、予期不安、過呼吸など。 |
双極性障害(躁うつ病) | 気分が高揚する「躁状態」と、落ち込む「うつ状態」を繰り返す。 |
統合失調症 | 幻聴、妄想、意欲の低下、まとまりのない思考など。 |
強迫性障害 | 繰り返される強いこだわり(手洗い、確認など)や不安。 |
適応障害 | 環境の変化にうまく適応できず、不安や抑うつ症状が出る。 |
PTSD(心的外傷後ストレス障害) | トラウマ体験後に、フラッシュバックや過覚醒、不安が続く。 |
摂食障害(拒食症・過食症など) | 食事や体重に対する過度なこだわり、健康を損なう食行動。 |
■ 心の病は「こころの風邪」から「こころの骨折」まで
心の病にも軽度から重度まで幅があります。
たとえば、「仕事が忙しくてなんとなく気分が落ち込む」といった軽い不調(こころの風邪)もあれば、「日常生活に支障が出て何もできなくなる」といった深刻な状態(こころの骨折)もあります。
■ 心の病の原因は?
-
ストレス(人間関係、仕事、学校など)
-
性格傾向(真面目、責任感が強い、内向的など)
-
脳内物質のバランスの乱れ(セロトニン、ドーパミンなど)
-
過去のトラウマや虐待体験
-
遺伝的な体質
…など、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。
■ 治療や対処法
-
カウンセリングや心理療法(認知行動療法など)
-
薬物療法(抗うつ薬、抗不安薬、気分安定薬など)
-
生活習慣の見直し(睡眠・運動・食事)
-
サポート体制の確保(家族、職場、医療機関)
-
漢方薬や補完療法の活用(※個人差が大きいため専門家に相談を)